*写真集出版のお知らせ
『Lucien Deux』 森川健人写真集 (2016)
255×215mm/本編142項/写真点数90点/上製本
33STUDIO.2016/ISBN978-4-907485-04-7/¥3800/ed200
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フランス・パリの路上で撮影した自身二冊目の本です。
今作では移民街特有のケバケバしい町並みとザワザワとざわめくような感覚を、
通りすがりのスナップショットで写しました。
他にも前作までと異なる点は、これまでは意識的に省いていた、
風景の中に人が一杯写り込んだカットも遠慮なく収録しています。
通りすがりのスナップショットで写しました。
他にも前作までと異なる点は、これまでは意識的に省いていた、
風景の中に人が一杯写り込んだカットも遠慮なく収録しています。
大人に誘われるがまま10日ほど学校をサボって旅をしたのが初めてでした。
その時が国際線に乗った最初の旅でもありました。
当時憧れでも特別興味があった都市でもなかったけど、その後も何度か歩いています。
昨年ドイツの旅の最中、いきなりあの時分の感覚が鮮明に蘇り、
何十年も経ち昔訪れた場所を無性に写真にしたくなって渡航してみました。
形(写真)にすることで、予想外の発見とこんな程度だったかと
残念な気持ちとを同時に味わうこともあります。
何十年も経ち昔訪れた場所を無性に写真にしたくなって渡航してみました。
形(写真)にすることで、予想外の発見とこんな程度だったかと
残念な気持ちとを同時に味わうこともあります。
その8時間後にあの同時多発テロが起こったことは、
大阪に着き乗り継いだ南海線で知りました。
その瞬間、身の毛がよだち真っ先に浮かんだのは、「サン・ドニ」は「サン・ドニ」
でもパリ市内10区の「ストラスブール=サン=ドニ」駅周辺で
昼間っからズーと暇そうにたむろしていた大勢のアフリカ系の人たちのシルエットや、
移民街「シャトー・ドー」駅前のお世話になったアラブ人宿の主人と
小さな声の掃除のオバさんの顔……彼等の現在の表情を想像しました。
分らないまま、決めつけも出来ない……
あれから何度も歩いてみたけどピタリと着地しません。
目の当たりにしたゴミだらけの路上でこれまでのことが一寸だけ蘇り、
様々な思いも溜め込んでまた新たな気分になります。
そして歩き廻ってその土地の空気を封印したフィルムが残り、
多くの光景が心に溜まった旅の感覚は、あの時から今も続いているようです。
あれから何度も歩いてみたけどピタリと着地しません。
目の当たりにしたゴミだらけの路上でこれまでのことが一寸だけ蘇り、
様々な思いも溜め込んでまた新たな気分になります。
そして歩き廻ってその土地の空気を封印したフィルムが残り、
多くの光景が心に溜まった旅の感覚は、あの時から今も続いているようです。